
Surprise Present
還暦祝いのサプライズで始まる
家族の新しい時間

「いやぁ、この年で恥ずかしい」と言う父の横で
「まだまだ私もいけるかしら」と母。
二人の還暦祝いに、私たち姉弟が贈ったのは、ブライダルフォト。

二人とも最初は「何を今更…」と驚いていたのに、いざ当日を迎えてスタジオに着けばスタッフさんの和やかな雰囲気にホッとした様子で、衣装を着てカメラの前に立ち、驚くほどノリノリに。
その様子に弟と二人で大笑いしてしまった。



大人になって親元を離れて、どれくらいたつだろう。一人で生活をするようになって、親の有り難みを強く感じた。
自分自身が結婚してからは、なおさら思う。
感謝の気持ちを伝えたいと選んだブライダルフォト。二人のこの笑顔を見ていると、思い切ってこのプレゼントにして本当に良かったと思う。

「せっかくだからどうせ撮るならおまえたちや孫も一緒に…」と、その気になった父が三世代撮影を提案したものだから私も弟も、孫まで総出のブライダル撮影。
でもやっぱり家族が集まると楽しい。

テンポの良いカメラマンさんの掛け声に、ぎこちなかった二人のポーズもサマになってきた。我が親ながら、ウェディングドレスもタキシードも似合っている。
「最後は、家族全員で!」とカメラマンさんが言ってくれる。
そういえば…久しぶりの家族写真。なんだか、全員で照れて…でも清々しい笑顔で。

撮影後、写真を見た母が「今年の年賀状に」とつぶやくと、父も弟も少し不安げだ。でも反対しないところをみると、まんざらでもないのかも?
なんだか、家族の新しい時間がはじまったようだ。